ナノワイヤーの新たな評価技術を開発-ナノテクノロジーを駆使してホール係数の測定に成功-(大学院理工学研究科 長谷川 靖洋准教授 共同研究)
2016/12/12
2016/12/16(追記)
本件に関する技術詳細が、12月15日(米国時間)にアメリカ化学会が発行する国際学術誌Nano Lettersのオンライン版で発表されました。
ポイント
?世界で初めてビスマスナノワイヤーのホール係数を測定
?酸化を防ぎつつナノテクノロジーを駆使して高い精度で微細電極を作製
?新しい効果の発現が期待されるナノワイヤーの物性解明に期待
概要
大学院理工学研究科 長谷川 靖洋 准教授は、国立研究開発法人 産業技術総合研究所省エネルギー研究部門熱電変換グループ 村田 正行 研究員、山本 淳 研究グループ長、及び 国立大学法人 茨城大学工学部 小峰 啓史 准教授と共同で、新しい効果の発現が期待されるビスマスナノワイヤーのホール係数を測定する技術を開発しました。
今回、直径700 nm、長さ2.69 mmのビスマスナノワイヤーに、微細な加工と観察ができるFIB-SEM装置を用いて、微細電極を形成することで、ナノワイヤーにおけるホール係数の精密測定に世界で初めて成功しました。また、測定の結果、キャリア移動度がバルクのビスマスと比べて大幅に低下することを実験的に初めて明らかにしました。今回開発した測定技術の応用により、様々なナノワイヤーの物性解明への貢献が期待されます。
なお、この技術の詳細は、平成28年12月12日にアメリカ化学会が発行する国際学術誌Nano Lettersのオンライン版で発表されます。
ナノワイヤーのホール係数測定技術の模式図
ナノワイヤーに磁場をかけ電流を流したときに、垂直方向に発生する電圧(赤)からホール係数を決定する。
また、長手方向の電圧(青)と組み合わせて解析して、キャリア移動度を実験的に評価できる。
詳しい研究内容について
ナノワイヤーの新たな評価技術を開発-ナノテクノロジーを駆使してホール係数の測定に成功-(プレスリリース)
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