人に寄り添ったインテリジェントHCL照明システムに関する共同研究成果が日本設計工学会武藤栄次賞優秀設計賞を受賞(大学院理工学研究科 綿貫啓一教授 共同研究)
2023/6/15
5月27日に開催された日本設計工学会2023年度春季大会研究発表講演会の表彰式において、日本設計工学会2022年度武藤栄次賞優秀設計賞を本学大学院理工学研究科 綿貫 啓一教授、株式会社朝日ラバー 増子 直也氏、川口 武 氏、田崎 益次 氏が受賞しました。
日本設計工学会武藤栄次賞優秀設計賞は、企業あるいは研究機関において、優れた製品あるいは研究装置を設計した個人あるいは団体に対しその功績を顕彰するもので、2006年に創設されました。埼玉大学先端産業国際ラボラトリー(所長:綿貫啓一教授、大学院理工学研究科?教授)および株式会社朝日ラバーは、朝日ラバーが有する分光波長調整技術と本学が有する感性認知支援評価技術により、「人の感性に寄り添う光」に関する共同研究成果として機能性LED光源を設計し、AI感性認知評価に基づく人に寄り添ったインテリジェントHCL(Human Centric Lighting)照明システムの開発をすすめています。このシステムの設計に対して、独創性、設計における重要な工夫、社会的な波及効果、特許の取得などが高く評価され、このたび日本設計工学会2022年度武藤栄次賞優秀設計賞を受賞しました。
(右から)綿貫 啓一教授、増子 直也氏、川口 武氏、田崎 益次氏
受賞名 | 日本設計工学会2022年度武藤栄次賞優秀設計賞 |
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受賞対象の設計製品 | AI感性認知評価に基づく人に寄り添ったインテリジェントHCL照明システムASACOLOR LED-EMMOの開発 |
受賞者 | 綿貫 啓一(埼玉大学)、増子 直也(株式会社朝日ラバー)、川口 武(株式会社朝日ラバー)、田崎 益次(株式会社朝日ラバー) |
賞状
賞牌
受賞対象の設計製品の概要
LEDと蛍光体を用いた波長制御技術による自然光に近いブロードな波長の光と、AI感性解析と連動させることにより、リアルタイムで感性や体調などに応じた人に寄り添った照明光へ調整するHCL照明システムを設計しました。明光は、同じ白色光でも「眠気を感じにくい」「文字がくっきり読める」「眠気を誘う」といった分光波長の異なる光へ切り替えられるよう設定しています。AIを用いて、様々なシーンで人の感性に寄り添いながらQOL向上に貢献するHCL照明システムの提供を実現します。
インテリジェントHCL照明システム
株式会社朝日ラバーでは、独自の色と光のコントロール技術を用いて、青色LEDに蛍光体を配合したシリコーンゴム製キャップを被せることで10,000色以上の光を実現する「ASA COLOR LED」を開発し、主に自動車の内装照明向けに採用されています。この技術を応用した「ASACOLOR LED-EMMO®」は、人に寄り添ったインテリジェントHCL照明用光源として開発を進めています。光の波長が人にどのような影響を与えるのかについて感性認知評価を行い、人の目には白色光に見えても、眠気を誘う光の波長、または、目が覚める(覚醒)する光の波長を含ませることにより、省エネや明るさに加えて生活様式に合わることができるシステムを実現する光源を目指しています。
人の感性に寄り添う光 ASACOLOR LED-EMMO®
https://www.asahi-rubber.co.jp/products/asacolor-emmo/index.html
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