〔ベトナムSATREPS事業〕ハノイにてキックオフワークショップ及びプロジェクトオフィス除幕式を開催(理工学研究科 川本健教授 共同研究)
2018/5/28
JST-JICA 地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)のプロジェクトオフィスがベトナム国立建設大学(NUCE)に設置され、その除幕式が4月18日(火)に開催されました。また、翌日にはハノイ市内ホテルにてキックオフワークショップが開催されました。
キックオフワークショップ参加者集合写真
(前列左より9人目 川本教授)
プロジェクトオフィス除幕式?テープカットの様子
(左より3人目 川本教授)
【本プロジェクトに至る経緯】
本学とベトナム国立建設大学(NUCE)とは、2011年の11月に大学間協定(MOU)を締結し、これまでも数多くの研究交流?学生交流を進めています。
学生交流では、JASSO(独立行政法人日本学生支援機構)の留学生交流支援制度を利用した博士前期課程学生の相互派遣?受入を2011年度より行い、2015年度からは博士前期課程の共同教育プログラム(ジョイントマスタープログラム)を開始しました。そして、NUCEからの環境社会基盤部門における国際共同研究実施の積極的な要望もあり、本プロジェクトを2017年度JST-JICA 地球規模課題対応国際科学技術協プログラム(SATREPS)に応募し、採択に至りました。
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ベトナムの建築解体現場
ベトナムでは近年の急速な経済成長?工業化により、公共工事や民間の建設工事にともなう建設解体廃棄物(建廃)の発生量が急増しています。特に、ハノイ市やホーチミン市などの大都市では一日あたりの建廃発生量は3000トンを超え、これら建廃の適正管理やリサイクル促進が強く求められています。また、ハイフォン市をはじめとした沿岸都市においても、さらなる工業団地の建設が進められ、急増している建廃の扱いが問題となっています。今回のSATREPS事業では、NUCEや同国において建廃管理やリサイクルを担当する建設省、ハノイ市建設局などとともに、同国の建廃リサイクル促進と建廃関連の環境問題解決を目指しています。日本側からは埼玉大学をはじめとして、埼玉県環境科学国際センターや国立環境研究所のメンバーが事業に参加しています。
キックオフワークショップでは、同国の廃棄物管理関係者が数多く出席し、ホアNUCE学長、ミンNUCE副学長、同国教育訓練省カン財務計画局長、在ベトナム日本大使館永井次席公使、JICAベトナム事務所柿岡次長からご挨拶をいただきました。テクニカルセッションでは、今後の同国の建廃管理やリサイクルに関する多くのコメントや質問が出され、同時に今回のSATREPS事業に対する大きな期待が寄せられました。
プロジェクトオフィス除幕式には、ホアNUCE学長、ミンNUCE副学長、在ベトナム日本大使館工藤書記官、JICA地球環境部職員、SATREPSベトナム側代表NUCEザン准教授、日本側代表 埼玉大学大学院理工学研究科 川本教授によるテープカットが行われました。
今後は、JICA業務調整員やNUCEプロジェクト大学院生らとともに、埼玉大学のポストドクター研究員らがこのプロジェクトオフィスに勤務し、同国プロジェクトメンバーや日本側研究者らと研究活動を進めていく予定です。