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留学体験記

留学体験記一覧:イギリス

2期生 立澤 直也

留学国
イギリス、University of Manchester
留学テーマ
夢探しと修行の1年
留学期間
2016年9月~2017年6月
費用

300万円程度(うち8万円×10ヶ月+20万円一括)

奨学金の種類
  • JASSO(1か月8万円)
  • 埼玉発世界行き奨学金(20万円一括)
履修内容(メインで勉強した科目等)

開発分野の理論に関する科目

課外活動(クラブ活動、インターンシップなど)
  • OXFAM(国際NGO)でのボランティア
  • IDDP(開発学系の修士向けの勉強会)の企画
学んだこと、身に着けた力
  • 自分との向き合い方
  • 自分が研究している対象を分析するためのフレームワーク
  • 自分が将来、国際開発という分野にどうかかわるべきか

体験?感想

私の留学テーマはちょっと大げさかもしれませんが、「夢探しと修行の1年」でした。もともと将来は、漠然とアフリカの発展に貢献したいなあという想いを持っていたんですが、自分がこの問題にどう関わることができるかいまいちつかめてなくて…。なので、マンチェスター留学を「夢探しと修行の1年」と題して、自分が将来目指す方向性を定めることとその土台を固めることに力を注ぐことにしました。

日曜日のキャンパス

こういう想いのもとで私のマンチェスター留学はスタートしたわけですが、留学中は、留学前に考えていたことを達成するために、とにかく自分の知らない世界に飛び込むことを意識していましたね。それがアフリカや国際開発に関係することだったらもちろんですが、関係していないとしても何か吸収できるんじゃないかと必死でした笑。将来の方向性を定めるヒントなんてどこにでも転がっていますからね。あとは自分がスポンジになれるかどうかだけです。

このことを意識していたからか、平日は朝から晩まで鬼のように勉強、週末は友達とクラブで踊り狂って日々のストレスを発散。そんな‘メリハリ’のある生活を当時はしていましたね。もともとそういうタイプではなかったのですが…笑。それ以外にもイギリスを一人で周遊したり、他の大学が主催しているカンファレンスに参加してみたり、大学院生に交じってロンドンで開発学系の修士向けに勉強会を開いたり。一見、アフリカの発展に貢献することと関係ないことも含まれているように思えるかもしれませんが、イギリスで経験した全ての出来事があとで話す自分の夢を作り上げてきたのかなと今では思っています。

なかでもOXFAMという国際NGOでのボランティアの経験は、自分の中でも強く印象に残っています。留学中は、さっき話した活動に加えて、OXFAMが経営しているチャリティショップの接客を週に一度任されていました。仕事を始めたばかりのときは、お釣りを間違えたり、お客さんが何を言っているかわからなかったりで良く怒られていましたね。恥ずかしながら、OXFAMでボランティアをするまでレジ打ちをはじめとした接客というのをしたことがなくて…。そのうえ、日本のお札やコインより種類は多いし、マンチェスターの人たちが話すMancunian Accentは癖が強く過ぎるし(イギリスは3キロ歩けば話す言語が違うと言われるほどアクセントの多い国で、日本にいる間にBBCで鍛えた’British English力’では太刀打ちできませんでした。)。

こうして怒られる日々が続き、意気揚々と飛び込んでいったボランティア開始当初とは打って変わって、次第に「ボランティアに行きたくないなあ。」と思い始めていました。それがボランティアを始めて3か月ぐらいしたときで、大学の方も課題に追われて、何かとしんどい時期でした。でも、そんなときに出会ったあるボランティアメンバーに自分は救われた記憶があります。その人は旦那さんとブラジルから移住してきた女性で、平日は英語学校、休日はボランティアを通して英語を勉強していました。料理人の旦那さんのために、自分もイギリスで不自由なく働くのが夢だそうです。ボランティアをしているときの彼女はとにかく明るくて、自分と同じようなミスをしてもお客さんの笑いに変えてしまうほど陽気だったんです。そんな彼女を見ていてふと思ったんですね。

「ミスはミスとして認めなくちゃいけないけど、それを笑いに変えてお客さんに満足して帰ってもらう。自分はそういう笑いのネタをイギリスの人より英語が苦手だからという理由だけで持ち合わせているんだ。」

今までは、ひとつのミスで怒られて余計に焦る。またミスをする、さらに怒られるという負のサイクルに入っていました。しかし彼女がボランティアに向き合う姿勢を見たときに、こういうネガティブな思考では吸収できるものも吸収できなくなってしまうし、何より自分が大切にしてきた周りの人を幸せにするという考え方にも背くなあと気づかされたんです。

このことに気付いてから、私はミスをしてもとにかくお客さんに満足してもらうことを第一に行動するようになりました。ミスをした分、購入した服をめちゃくちゃ丁寧に畳んで(お店によって差はありますが、イギリスでは服は畳まずに袋に突っ込むのが割と一般的らしいです。)、「日本人の技です。」って一言付け加えてみたり。それが思いのほか評判が良くて、ボランティアの仲間には服の畳み方を教えることでより関係性を深めるきっかけになったし、お客さんとはこのことがきっかけで1時間ほど話し込むこともありました(こういうのが許されるイギリスの寛容さは、とても好きです。)

こうしてOXFAMのボランティアを通して得た物事の考え方は私が将来達成したい目標にどうアプローチするのかということに強く影響していると思います。もともとアフリカへの滞在経験中の出来事がきっかけで、アフリカの発展、特に労働問題の解決に貢献したいという想いがあったのですが、その方法や意義が何なのか理解していませんでした。しかし、この留学を通して、その国やその人自身の個性を伸ばす手助けをすることが自分の目指す世界観に最も近づけるのではないかと思いました。つまり、「夢を持つ全ての人が自分の夢を自分で追いかけられるような世界づくり」を将来はやりたい。これこそ私がアフリカの発展に貢献するあり方だと確信しています。帰国後の今ではアフリカ本来の、だけど日本ではあまりスポットの当てられない魅力を伝えるところから始めようとTokyo Africa Collectionというファッションショーの団体で企画演出の統括をしています(Tokyo Africa Collectionは2016年に創立し、過去3回のショーでは1,500名以上の観客を動員。アフリカ各国の大使館やJICAからの後援も頂いています。)。帰国後もこのように活発でいられるのは、やはりOXFAMで得た物事の捉え方が根底にあると思います。マンチェスター留学を経て、開発分野の知識や人脈を得ることもできましたが、一番の成果はここじゃないですかね。

Masterの友人たちとの一枚

「GT生」として留学する理由、意義とは何だと考えるか

とはいえ、自分をこれだけ奮い立たせることができたのは、自分がいた環境も大きいと思います。大学生活の初日から英語のスパルタ授業がスタート。その後は英語で専門分野を学んだり、英語学習とフィールドワークのためのマレーシア研修があったり。最初は自己紹介と簡単な挨拶しかできなかった自分が気づかないうちに、留学生とアカデミックディスカッションをできる英語力を身に付けていました。さらに、留学先で必要となるであろう物事の考え方もGTでの経験によって身に付けることができました。入学当初から留学を志していた私としては、「もしGTに入っていなかったら…」と考えると、留学生活を充実させることはおろか、留学自体実現しなかったのではないかと思います。

「GT生でよかった」と感じたエピソード

留学以外の部分でも「GT生」であることが大学生活に与えた影響はとにかく大きかったですね。特にGT2期生は何かと積極的で、自分たちで映画の上映会や講演会を企画したり、伝統工芸に熱を燃やして日本一周をするメンバーもいましたね。おかげで何事にも興味を持って、一度興味を持ったらそれをとことん追求するというスタイルが自然と身についていました。最近では積極的に動くスタイルがGTの後輩たちにも継承されているようで、徐々にGTのカラーとして定着し始めていることを考えると嬉しいですね。

「GT生」であることの意義は、英語力を鍛えるための環境が整っているとかそういう表面的なところだけではなくて、いわゆるグローバル人財になるために必要な物事の考え方や捉え方を得られることではないでしょうか。

後輩へのメッセージ

英語力といったスキルを鍛えるにしても、その人の根底にある物事の考え方を鍛えるGlobal Talent Programmeは、本物のグローバル人財を育てる環境が十分に整っていると思います。あとはそれを自分が使い倒せるかどうかです。英語が話せるだけの表面的な人間ではなく、多様なバックグランドを持つ人々が数多く存在するグローバル社会においてそれらの考えをリスペクトできる柔軟な人間になるだけの情熱を持てる人にはぜひGTの門をたたいてほしいなあと思います。

これからGlobal Talent Programmeに加入する後輩の皆さんには、スポンジのように周りにあるすべてのことを吸収して、それを次世代にも還元していってほしいです。Global Talent Programmeはそういう場だと思っているので…。